グッド・ワイフ シーズン7

みました。

全部見終わった時のぼくの感想は

「やっと終わってくれた!これで The Good Fight を見られるぞ!」

だからね。もう面白いと思って見ているんじゃなくて The Good Fight を面白く見るための義務感というか惰性というか。

さて、前シーズンでケニングから誘いを受けていたアリシアはあっさり突っぱねて、個人事務所を開業。その後、公選弁護士として働くうちに知り合ったルッカ(新キャラ)を誘いフロリック&クイン事務所を設立する。この段階ではロックハート・アゴス・リー事務所(元LG。ダイアン、ケイリー、デヴィッド等)とは敵対関係にあり法廷でバチバチに対決しまくる。

ところが中盤でアリシアがロックハート・アゴス・リーに出戻り。アリシアはパートナーではなく格下のジュニア・パートナーとして戻ることになってしまう。ルッカはさらに格下のアソシエイト扱いでやはり事務所入り。これには見ているこちらも思わずため息。なんて面白くない展開なんだろう。

あと、中盤の山場(というか印象に残った部分)として激おこアリシアがある。

イーライが、シーズン1ラスト~シーズン2冒頭でやった「ウィルの留守電消し」をなぜかこのタイミングで告白する。意味が分からない。

でそれを聞いたアリシアが作中最高の激おこを見せる。…んだけど、俺はどうも納得いかない。

以前ウィルが「留守電を入れた」というのを聞いたアリシアは「聞いていない、もしかしたら間違って消したのかも」という返答をしていたはず。ウィルの「留守電を聞いていながら無視された」という誤解自体は既に解けているでしょ。だから「誤解したまま死んでいった!」ということに、そもそもならない。

だいたい、結局ウィルとバッドワイフな関係になってたじゃん?最初の留守電は消されたけど、いずれにしろ目的は果たせているじゃん?そういう関係にならないままウィルが死んだのならともかく、そうでないのに異常なほど怒るし精神を病みかける。これ明らかに脚本のミスだと思うんだけど。

それと、新調査員ジェイソンね。初登場時はいかにも凄腕かつ曲者って感じでなかなか凄みのあるっぽいキャラだったんだけど、なんか登場するたびに評価が下がってしまい、最終的にはかなり小物化したよくわからない状態になってしまった。

最初の印象は「裏で何を考えているかが読めない不敵な笑みを浮かべる実力者」だったのが、後半では「ニヤニヤスケベ中年」っていうくらいまで落ちたね。いやー、いらんキャラだった。

シーズン1から頑張っていたケイリーも結局退職してしまうし…ていうかケイリーの扱い悪すぎでしょ。ケイリー役の俳優に恨みでもあるんかな。途中退場ではなくなんとか最終話まで出てくれたのは良かったけどさあ…。

アリシアは相変わらず不倫を悪びれることもなく、ダイアンとも決裂し、一切成長を見せないまま物語はおしまい。最後ダイアンにビンタされたとこも「え、なんで?」みたいな表情だったし、目を疑ったわ。そのくらいの覚悟で夫を助けたとかじゃなかったのか。こんなに成長しない主人公っているのかよ。

はっきりいって最後の最後まで中途半端で、すべてが投げっぱなし。夫との関係もジェイソンとの関係も解決せずにぼやかしたまま終わってしまった。

でもよく考えたらこのドラマでグレーな部分が解明されたことなんか一度もなかったわ。最初のピーターの汚職から始まり、ウィルの買収疑惑、選挙不正行為、そして最後のピーターの逮捕。最初から最後まで、大事なことは全部ぼかされたままだった。脚本家の怠慢と言わざるを得ない。


まあそんなこんなで全部通して見終わったわけだけど、全体を通してみるとこんな感じ。

  • シーズン1 … 面白い
  • シーズン2 … 面白い、アリシアがクソ
  • シーズン3 … アリシアがクソ
  • シーズン4 … 面白い
  • シーズン5 … 面白い、アリシアがクソ
  • シーズン6 … アリシアがクソ
  • シーズン7 … アリシアがクソ

シーズン1~2は普通に面白く、3はアリシアとウィルの不倫のせいで台無し、4はアリシアがウィルと一旦別れるので持ち直し、5は激動のシーズンで面白いがかなり反則気味。6~7はそれほど面白くなかった、特に5で結構場が荒れた感があったし刺激が強かったせいもあって6以降は停滞感が漂ってるんだよね。裁判のシーンもかなり減ってくるし。

トータルでは面白かった部類に入るとは思うけど、イライラも多くまあまあストレスのたまるドラマでもあった。ERのように「またシーズン1から見なおそうかな」という気にならないんだよな。

さて、次は The Good Fight だな。期待してるぞ…